同性婚余話 ( sex とgender )

米国人の55%が支持する同性婚same-sex marriage)、2013年6月に米国最高裁が、完全な形ではないがこれを支持する判決を出したのはご承知のとおりです。
Obama大統領を初めとする民主党のみならず、遅ればせながら共和党の一部も、同性婚支持を打ち出していますので、遠からず同性婚が憲法上の権利として根付くでしょう。
関連の英文記事を読めばsame-sex marriageのみならず、lesbian, gay, bisexual, trans gender(まとめてLGBTと略される)の事例が紹介され、gender bias性的偏見)とかgender identity性同一性)等の英語が頻繁に踊っています。

ひるがえって考えれば、これらの問題は、sexgenderとの関係性の問題ということになると思います。
英語の辞書を引くとsexもgenderも単純に「」と訳される場合が多いのですが、同じ意味だと思って英文記事を読むと大変な誤解につながるので注意が必要です。
つまり、sexとは生まれつき男か女かという生物学的な意味を持つのに対し、genderとはその人の男らしさ、女らしさという社会的、文化的な意味を持つのです。
従ってLGBTはsexとgenderが乖離した人々ということになります。問題の発端は、「sexイコールgender」換言すれば「生れついた性別で社会生活を送るべし」という伝統的な社会信念であり、これが様々な不平等や不幸を生んできたということになります。
米国では今や最高裁判決の波に乗って、これからは男性vs女性という一律的区別や区分をやめよう、と世にメッセージを送る識者がどんどん出ています。
一例を見ますと、公的なトイレを今迄のように男性用、女性用と厳密に分ける必要はないとか、学校の体育授業でクラスの中を男性グループと女性グループに分け、男性にはサッカー、女性にはヨガをやらせるのはおかしい、そもそもグループに分ける必要はないし、分けるとしても各人の希望する方を選ばせるべきだ・・・という具合。
米国の今後には注目ですが、日本は米国のみならず同様に変化する欧州からの影響をどう受けとめるのでしょうか。皆さんどう思われますか?
コミッティ Hiro (2013.10)

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