北端のスイス人

北海道の最北端は宗谷岬であるが、そのほぼ西に礼文島が
あり、礼文島の南19kmのところに利尻島がある。
わずか19kmしか離れていないが、礼文島と利尻島では
気候条件がかなり異なる。

ロシアから南下する寒流のリマン海流が朝鮮半島で向きを変え、
暖流の対馬海流と並行して流れ、礼文島まで到達する。
そしてその暖流と寒流の境目は礼文島と利尻島の間を抜ける。
このため、礼文島では高山植物のお花畑が海岸から始まるが
利尻島では海抜1000m地点くらいから始まる。
またこの海流の違いが礼文島周辺に海霧を発生させ、
利尻島が晴れていても礼文島は見えないという違いが生じる。
礼文島の南端近くには薄雪草の群生地がある。
薄雪草は英語ではedelweiss。
この群生地でスイス人の女性と会った。
edelweissはスイスの国花である。日本人が桜に対して特別
な思いがあるように、スイス人にはedelweissに対する思い
があるのだろう。
実は前日、利尻山の山頂でスイス人の男性にも出くわした。
彼いわく、スイスの山は褶曲山脈であり壁のようになって
いるが、日本の山は単独で聳え立っている山が多く
全く違う山登りが味わえるとのこと。
日本の最北端の島にスイス人が引き寄せられるというのは
面白いと思いませんか?
アリジイ

カテゴリー: 未分類 パーマリンク